静岡茶はどんなお茶?種類と特徴を解説

公開日:2023/06/28 最終更新日:2023/07/13

日本人にとって日本茶は親しみのある飲み物ですよね。日本には各地にお茶の産地がありますが、その中でももっとも有名なのはやはり日本一のお茶どころとして知られる静岡県ではないでしょうか。今回は静岡県が誇る静岡茶の魅力を、その歴史や種類、生産地ごとの特徴とともに詳しく解説します。

静岡県はお茶の生産量が日本一

静岡県はお茶の栽培面積、生産量ともに日本1位を誇るお茶どころです。お茶の木は寒さに弱く、寒い土地はお茶の栽培に向きませんが、黒潮の影響を受けて真冬でも雪が降ることが少なく年間を通して温暖な気候の静岡県は、お茶の栽培に適しているのです。

さらに、江戸時代の主要道路であった東海道にも近く、生産したお茶を各地に流通させやすかったことも静岡県がお茶の名産地となることを後押ししました。

また、江戸時代が終わると仕事を失った武士たちが静岡県の牧之原台地を開拓しはじめたことで、より広大な面積で栽培されるようになり、生産量の増加から明治時代には外国へもお茶を出荷するほどになりました。

外国との窓口となっていた横浜港が近いこともあり、静岡県のお茶は順調に輸出産業の波に乗り、国内・国外ともに広く認められるお茶のブランドとなったのです。

静岡茶の種類と特徴を詳しく解説

一言で「静岡茶」といっても、生産されている地域によっていろいろな種類があり、味や香りも異なります。ここでは代表的な静岡茶のブランドをいくつか紹介しましょう。

天竜茶

静岡県浜松市の北側に位置する天竜区で栽培されているのが天竜茶です。天竜川の清らかな水と、山間部の寒暖差によって生み出される良質な茶葉で淹れたお茶は濃厚な甘みが特徴で、高級茶としても有名です。

天竜茶はほかの産地の茶葉と比べてやわらかいので浅蒸し茶に適していて、抽出されたお茶は薄い黄金色をしていますが、実際に飲むと深い味わいとしっかりとしたうまみがあります。

初倉茶・掛川茶

静岡県の中西部に位置する牧之原大地で栽培されているのが初倉茶・掛川茶です。掛川では400年以上も前から茶葉の栽培が行われていて、長い歴史を持っています。

とくに、茶畑の周囲にある茶草場からササやススキなどの草を刈り取り茶畑に敷く茶草場農法が有名で、この農法は国連食糧農業機関によって世界農業遺産にも認定されている伝統農法です。

茶草が敷かれた茶畑は土壌が豊かになり、そこで栽培された茶葉は香りも味もよく、全国的に高く評価されています。茶葉に厚みがあることから深蒸し茶に適していて、通常の煎茶よりも長く蒸すことで甘くまろやかな味のお茶になります。

川根茶

静岡県の中央部、南アルプスのふもとに位置する川根本町で生産されているのが川根茶です。川根本町は全国的に見ても降水量が多い土地で、その豊かな水の恵みを受けて良質な茶葉が育ちます。

また、南アルプスによってもたらされる昼夜の温度差や湿気によって、やわらかくみずみずしい茶葉になります。ほかの地区と比べて手摘み茶園が多く、希少性の高い高品質なお茶として有名です。

黄金系の薄い色で透明感があり、飲み口は爽やか。うまみと甘みのバランスもよく、香りと味が長く余韻を持つことから、1煎目、2煎目と徐々に変化する味わいを楽しめるお茶です。

本山茶

静岡茶の中でももっとも古い歴史を持っているのが本山茶です。静岡県中部の安倍川の上流地域で生産されていて、山霧が強い日差しから茶葉を守ってくれることから、あざやかで柔らかい茶葉が育ちます。

幕府の御用茶にもなっていて、徳川家康が好んで飲んでいたとされるお茶としても有名です。明治時代には天皇にも献上されていました。上品で優しい口当たりが特徴で、独特の爽やかな香りがあります。

静岡茶の魅力と楽しみ方!淹れ方のポイント

お茶は繊細で、淹れ方によって味や香りが大きく変化します。ここでは静岡茶をよりおいしく飲むためのポイントを紹介します。

お湯を沸かし、湯冷ましをする

紅茶のように沸騰直後の熱湯を注ぐと、お茶の苦味成分であるタンニンが抽出されやすくなってしまいます。沸騰後のお湯を一旦湯冷ましすることでタンニンの抽出を抑え、うまみや甘みを引き出すことができます。最初に人数分の茶碗にお湯を入れ、使うお湯の量をはかるとともに、茶碗をあたため、適度にお湯の温度を下げます。

急須に茶葉を入れ、お湯を注ぐ

茶葉の種類によっても異なりますが、5人分でおそよ10g、大さじ2杯ほどの茶葉を入れるのが一般的です。湯冷まししたお湯を注ぎ、お茶の葉が開いて浸出されるまでしばらく待ちます。普通は1分程度ですが深蒸し茶の場合は30秒程度で十分でしょう。

茶碗に注いで飲む

茶碗ごとに濃淡の差が出てしまわないよう、それぞれの茶碗に少しずつ注ぎ、すべての茶碗の濃さが均等になるようにまわし注ぎをします。最後の1滴にまでうまみが凝縮されているため、急須に残すことなく振り切るようにしっかりと注ぐことがおいしいお茶を飲むコツです。

まとめ

日本茶の代表的な産地である静岡県では、古くからその地形や気候を生かして茶葉の生産が盛んに行われてきました。静岡県で生産される静岡茶の中にはいくつもの種類があり、それぞれに特徴的な味わいや香りがあるのが魅力です。

茶葉の歴史や生産方法を知った上で、さまざまな味を飲み比べてみるのも楽しいかもしれません。その際にはぜひ淹れ方にもこだわってみてくださいね。

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